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通訳、翻訳、音楽な日々


by sarah103
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先週のこぼれ話

先日の通訳案件のうちひとつは多国籍チームと。皆同じ外資系企業勤務のエグゼクティヴだが、統括担当地域がそれぞれ北米、アジア・パシフィック、ヨーロッパ(二分割)と異なる。来日目的は市場の視察と営業戦略策定だ。

休憩時間の私のひそかな楽しみが、彼らの”けなしあい”だった。
まずオーストラリア人が「Englishというけれど、アメリカ人の話す言葉は米語であって英語じゃない。大統領の英語も聞けたものじゃない」と口火を切る。

するとアメリカ人が「英語を話す国は多いが、オーストラリア人のひどい訛りの英語は何とかならないものか。国をあげて発音を矯正したほうが良い」と返す。

それを聞いていた英国人が「二人とも英語がまるでなっていない。僕が教えてあげるからやり直せよ」と間に入る。

そこにオランダ人が「英語しか話せないキミらの話は聞きたくない。だいたい世界が狭すぎる。僕らだったら最低3ヶ国語は話せるよ」とからかう。

この調子でしょっちゅうやりあうものだから、打ち合わせが滞ったこともしばしば。
食事先にも意見がまとまることはまずなく、日本側の担当者は困っていた。

しかも皆よく食べる。通常私は出張で同行する以外での、通訳業務を必要としない食事の席は業務外として極力お断りしている。しかしこの顔ぶれを一人で連れてゆくのが不安だという担当者の上司から懇願され、一度だけ同席した。

串揚げが評判のその店では旬の素材30種を常備、客の食べるスピードにあわせて一本づつ揚げてくれる。客は好きなところでストップをかけるのが約束事だ。

カウンター席に座り「おいしいです」を連発し、「おかわり、プリーズ」と二人が3巡めを頼んだ時だ。店主が静かに、しかし私に向かってきっぱりとこう言った。
「味のわからん外人さんに、これ以上出せるものはありません」

1巡30本は日本人でもかなり食べる方に入る。60本はまさかの串数らしい。
私に怒らないで欲しいと思ったが、大食漢に押しかけられた店も迷惑だったろう。
みな食べっぷりも仕事っぷりも豪快なビジネスマン達だった。

*     *     *     *     *     *     *     *        

今週はオーストラリア企業のヘッド以下3名とご一緒した。官公庁と取引先への表敬、プレゼンとトラブル・シューティング中心の業務だった。
お馴染みの表現、"Let's have a break.(ちょっと休憩しよう)"は、彼らによると典型的な米語であって正しくは(?)"Let's have a spell."というらしい。
業務の合間に表現のあれこれを教えてもらい、収穫の一週間。
米語中心の会議ではまず出番はないだろうが、オージー英語は実に楽しい。
by sarah103 | 2006-04-29 14:45 | 通訳・翻訳いろいろ